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予防接種

肺炎球菌ワクチン

定期予防接種(公費)

肺炎球菌ワクチンってなに?

こどもの細菌性髄膜炎などを引き起こす原因である、肺炎球菌による感染症の予防を目的として接種するワクチンです。

肺炎球菌はインフルエンザ菌b型と並んで、こどもの細菌性髄膜炎や菌血症といった感染症の原因菌とされています。2歳以下のこどもの場合は、ほとんど免疫が無く感染すると重症化しやすいことも特徴です。肺炎球菌感染症になると、細菌性中耳炎や重い肺炎、細菌性髄膜炎のほか、敗血症や菌血症を起こします。

  • 細菌性髄膜炎:脳を保護する髄膜に細菌が繁殖して炎症を起こす病気
  • 敗血症:血液の中に細菌が繁殖して身体の組織や臓器が正常に機能しなくなる病気
  • 菌血症:高い熱以外症状がほとんどなく、血液中に細菌が増殖する病気

髄膜炎は目立った初期症状が見られないだけでなく、血液検査を行っても見分けることが難しいため、早期診断が難しい病気です。

また命に関わることや重度の後遺症が残ることもありますので、予防接種を受けて発症や重症化を予防することが重要です。

肺炎球菌ワクチンが15価に変わります

2024年4月から、定期接種で接種する肺炎球菌ワクチンが13価ワクチンから15価ワクチンに変更となります。13価、15価の「価」とは、同じ種類のウイルスでも様々な方があり、肺炎球菌ウイルスの13種類の型、15種類の型に対応していることを意味しています。つまり、13価から15価に増えたことでより多くのウイルスに対する予防効果が期待できることになります。

2024年4月1日以降に接種するお子さまは、何回目の接種であっても15価ワクチンの接種を行います。すでに1~3回目を接種された方でも特別な手続きは不要となっておりますので、定期予防接種の肺炎球菌ワクチンの用紙をお持ちください。

肺炎球菌ワクチンの接種時期

肺炎球菌ワクチンは全部で4回の接種が推奨されています。MRワクチンは定期予防接種です。

●一般的なスケジュール

1回目:生後2か月
2回目:生後3か月
3回目:生後4か月
4回目:生後1歳

生後2か月~7か月未満の間に接種を開始した場合、1回目~3回目は約4週間以上間隔をあけて接種をしていきます。3回目の接種は遅くとも1歳になる前に受けましょう。

4回目の接種は3回目接種をしてから、7か月~13か月後の間に接種しましょう。

定期予防接種として接種可能な期間は5歳までですが、早めの接種が推奨されていますので、生後2か月のワクチンデビューのタイミングから接種をおすすめしています。

〇持病や海外での居住などで接種が受けられなかった方へ

生後2か月から接種ができなかった場合でも、スケジュールを調整して予防接種が受けられます。

<接種開始時期が生後7か月以上12か月未満の場合>

全部で3回の接種になります。

1回目:生後7か月~11か月
2回目:1回目から4~8週間経過後
3回目:2回目から7~13か月後の間

<接種開始時期が1歳以上2歳未満の場合>

全部で2回の接種になります。
1回目と2回目の接種は60日以上開ける必要があるため、遅くとも1歳9か月までには接種しましょう。

<接種開始時期が2歳以上6歳未満の場合>

全部で1回のみの接種になります。
生後6歳になるまでに1回、ワクチン接種を受けましょう

肺炎球菌ワクチンの副反応

肺炎球菌ワクチンの副反応は、接種した場所の赤みや腫れ、痛み、しこりなどがみられることがあります。また、接種してから5~10日後に熱が出ることや発疹が出ることがありますが、2~3日程度で症状は解消していきます。ごく稀に、ショック症状(意識朦朧、声をかけても反応が無い)やアナフィラキシー様反応(重いアレルギー反応で呼吸困難などを起こすこともある)が見られる場合もあります。ショック症状、アナフィラキシー様反応が見られる場合には、すぐに医療機関に相談するようにしてください。

当院ではワクチン接種後の急な症状にも対応できるように、院内やショッピングモール内でお過ごしいただくようにご案内しております。

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