水痘(水ぼうそう)ワクチンってなに?
水痘(水ぼうそう)の予防に効果が期待できるワクチンです。
またワクチンを接種していない方が水痘ウイルスに感染した場合、72時間(3日)以内に接種すると、発症を予防する効果があります。
定期予防接種のため、定期予防接種期間内であれば自己負担なしで接種が受けられます。
- 水痘(水ぼうそう)
発熱と激しいかゆみを伴った赤い発疹が全身にできることが特徴の病気です。熱は数日で収まりますが、発疹は水ぶくれになった後かさぶたになって、1週間くらいで落ち着いてきます。水ぶくれの中にはウイルスが潜んでいるため、掻いたりこすったりしてつぶれるとウイルスが広がっていきます。
重症化した場合、肺炎や脳炎、皮膚の細菌感染症などの合併症を起こすことがあります。特に1歳未満や7歳~10歳のお子さん、またアトピー性皮膚炎などの皮膚の疾患がある方は重症化しやすいことが分かっています。大人にも感染したり、重症化することがあるので注意が必要です。
過去に水ぼうそうにかかったことがある場合、風邪などで免疫力が低下したときに帯状疱疹を起こすことがあります。水ぼうそうと帯状疱疹は同じウイルスが原因で、治っても体内に潜んでおり免疫力が下がったときに皮膚症状として現れます。
感染力が非常に強く、飛沫感染や接触感染のほか、空気感染することもあります。家族の中で感染したお子さんがいる場合は、症状が続いている間は兄弟と同じ空間を使わないことやタオルや洋服は分けて選択するなど注意しましょう。また大人の方で帯状疱疹が出ている場合には、水痘にかかったことのないお子さんと接触すると、水ぼうそうを発症することがあるので同じ世帯で暮らしている場合には気を付けてください。
水痘(水ぼうそう)ワクチンの接種時期
水痘(水ぼうそう)ワクチンは全部で2回の接種です。定期予防接種で生後1歳から接種が推奨されています。
●一般的なスケジュール
1回目:1歳になった時
2回目:1歳6か月~3歳未満(1回目接種から6~12か月後)
年齢が低いお子さんの間で流行することが多い病気ですので、保育所や幼稚園などの集団生活に入る前の早いうちの接種がおすすめです。以前は1回接種でしたが、1回の接種では20〜50%の児が水痘にかかってしまうので、2回接種が推奨されています。
水痘(水ぼうそう)ワクチンの副反応
健康なこどもにとって、水痘(水ぼうそう)ワクチンは基本的には安全であり、大きな副作用が起こることはごくまれです。副反応としては接種部位の痛みや赤み、腫れ、しこりが見られることがあります。
またこちらもまれですが、ワクチンの接種後に発熱や発疹を発症することがあります。しかしそれらの副反応は軽度で一時的なもので、自然に改善します。しかし、何らかの異常な症状が見られた場合、や心配な症状がある場合は、すぐにご相談ください。